住まいにおける色彩利用とその心理
■色と人体
色が人体に及ぼす作用は、実に様々で、精神的にも、肉体的にも、大きな影響を与えているといわれています。 普段、何気なく、触ったり、見たり、食べたりしている全ての「物」には、色がついています。 ここでは、皆さんに、是非、色彩の放つ、メッセージを受け取っていただき、日々の生活に大いに役立てていただきたいと思います。 暖色・寒色に代表されるように、「暖かい色・寒い色」、「重い色・軽い色」、「近い色・遠い色」、など、色彩というのは、無意識のうちに、私達の感覚に、呼びかけています。 この不思議な力を、大いに利用して、少しでも快適に日常を過ごせるように、住まいにおける色使いや、人体に及ぼす作用などをご紹介していきます。 |
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☆色と時間
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☆色と重さ
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■部屋のタイプと色の使い方
▲暖色=赤、赤紫、オレンジ、ピンク ▲寒色=青、緑、青緑 青紫 ▲中間=黄、紫 |
色の使い方 | |
玄関
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玄関を見ると、その家のことがわかると言われていたぐらい、一昔前までは、大切な一家の顔でした。しかし、最近では、必要以上に立派にするということも無くなって来たようです。 |
廊下
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玄関から入り、それぞれの部屋へつながる、パブリックな部分です。何気なく通過しているだけですが、意外にその家の雰囲気を支配しているようなところがあります。 各部屋への連結部分でもあり、玄関からの延長ととらえると、落ち着きのある色合いが良いでしょう。 また、高齢者がいる家庭では、視力の衰えなども考慮し、階段などの段差のある部分には、色の明度(明るい暗い)差をつけて、わかりやすくしておくことも大切です。 |
リビングルーム
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家族みんなが集まる、くつろぎの場所であったり、来客をお迎えし、楽しく過ごしていただくなど、一家の中心ともいえる場所です。明るく、しかも長時間いても疲れないような、配慮が必要です。 配色には、共通性を持たせ、同系色を基本とすると良いでしょう。壁や天井には、淡い暖色系の、オフホワイトや、ベージュ系が良いでしょう。落ち着きが得られるように、床の色は、壁よりも重量感を持たせ濃い目の色に、また、天井は明るく開放的にすると、広々とした空間を演出することが出来ます。つまり、床、壁、天井と、徐々に明るい色にしていくと、落ち着きが出ます。 クッションなどに、赤とグリーン、青とオレンジなど、正反対の色を組み合わせ、アクセントとして遊びを加えるのも、楽しいでしょう。 また、カーテンなども、ベースは、リビングの色使いにあわせ、生地の柄や質感、つり方などに、デザイン性を持たせると、シンプルからゴージャスまで、幅広く演出することが出来ます。 |
ダイニング
ルーム |
家族が楽しく食事が出来、会話が弾み、食べ物をおいしくいただく事が重要な場所です。 そのためには、やはり暖色系がふさわしく、テーブルクロスや、カーテン、などに、オレンジや、赤などを使い、壁に反射させると、温かみが演出できます。 比較的、鮮やかな色を利用することが出来ますし、逆にこういった色使いをしてもおかしくないのは、ダイニングルームぐらいかもしれません。 最近では、寒色系をベースに、照明などで、透明感をだすような、斬新な色使いも登場しており、核家族化の象徴を物語っているようです。 いずれにしても、自由な発想で、楽しむことが出来る場所です。 |
キッチン
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たいていは、狭いスペースに、多くの物や道具が置かれ、雑然としやすい場所なので、「色の数」を限定すると良いでしょう。 壁や床の面積は、少ないので、気にならない背景色としてとらえ、シンクのキャビネットを主体に、小道具を合わせると、調和がとれるでしょう。ダイニングルームとの、連携も考え、違和感の無い色使いをすることです。 ※一昔前までは、ダイニング・キッチンというスペースは、暖色系が基本でしたが、今は、発想が本当に自由になり、トータルコーディネイトで、オリジナル性を楽しむ人たちも増えています。しかし、安全性を確保するために、やはり使う色の数を少なくすることは、大切なことでしょう。 |
洗面・
トイレ |
どちらも水を使うところが共通しているので、水色のイメージと結び付けやすいですが、冬場などは、寒色系に身をおくと、2〜3℃も、体感温度が下がるといわれています。 そういった意味から、温度感のない、中性系の色や、ベージュやアイボリーがふさわしいでしょう。白を用いる場合は、まぶしいぐらいの白よりは、オフホワイトなどの、反射の少ないウォーム系を使います。 いずれも広く空間を取れない場所なので、薄い色彩で、圧迫感を軽減することです。 便秘になりやすい人は、腸の働きを活発にしやすい、オレンジ系や、脳を刺激するイエロー系をどこかに、ポイントとして使うといいようです。おなかを壊しやすい人は、グリーン系でお体調を整えます。紫色は、消臭効果を狙えるそうです。 |
子供部屋
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子供の年齢に応じて、色彩を変化させます。 まだ小さく、遊び中心の年頃なら、子供の好むビビッドなはっきりした、色使いが良いでしょう。 特に、幼児は、黄色がとても好きだという、心理面の作用があり、自分に注目してほしいといった、ナルシズム欲求を満たすことが出来るようです。 年齢も上がり、勉強が必要な学年になれば、集中力の妨げにならないよう、トーンを落とした色使いにして、落ち着いて机に迎えるようにするといいでしょう。 |
寝室
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ゆっくりと休むために、刺激的な、鮮やかな色使いはやめたほうが良いです。 静かで落ち着いた雰囲気を出すために、色彩に頼るより、天然の素材を生かすなどの工夫をしてみると、いいでしょう。身体を休めるのには、寒色系が効果的とされていますが、冷たく感じないように、少しくすんだ色合いの、青や青紫など使うと良いでしょう。 直接肌に触れるような、シーツやベッドスプレッと、などは、筋肉の緊張をほぐす作用のある、グリーンやベージュの、淡い色味のものを使うと、疲れを取ってくれるようです。 血圧の高い人は、なるべく青系統のパジャマなどを着て寝ると、血圧の上昇を軽減してくれるようです。女性で足が冷たくて眠れないという人は、赤い靴下などをはかれると、ぽかぽかと、身体全体が温まってきます。 また、疲れやすい人は、赤系統の寝具は、余計疲れてしまいますので、なるべくナチュラル感覚のベージュや、グリーン系を使ったほうが、よく眠れます。 |
■色と感情の動き
レッド | この色が 好きなときの心理 |
前向きなエネルギー満ち溢れ、身体の中から活力と、自信が沸き起こる感じがします。 人と競争したり、勝負事にも、挑戦し、物怖じしないときです。 |
この色が 嫌いなときの心理 |
積極的に何かをしようという、前向きな気持ちが薄れているときです。 なんとなく気分が乗らなくて、腹に力が入りません。にぎやかな人や騒々しい場所は避けたい気持ちになっています。 |
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ピンク | この色が 好きなときの心理 |
人と優しく、穏やかな気持ちで接することが出来、母性本能を発揮したくなります。 セクシーな魅力にあふれ、異性から声をかけられることが多くなります。 |
この色が 嫌いなときの心理 |
気持ちの余裕、優しさが不足しています。ソフトに包み込むような、母性的な愛情を欲しているときです。 また、異性に対しての、興味も薄れています。 |
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オレンジ | この色が 好きなときの心理 |
気持ちが大らかで、細かいことを、いちいち気にしなくなります。 チャレンジ精神にあふれ、気力、体力ともに充実している時です。 |
この色が 嫌いなときの心理 |
ハツラツとした明るさや、外に出る気持ちが薄れています。 気分的に引きこもりがちになり、社交性のあるひとを、うらやましく思ったりします。 |
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イエロー | この色が 好きなときの心理 |
コミュニケーション上手になり、集中力も増します。食欲が増し、食べ物がおいしく感じられます。 |
この色が 嫌いなときの心理 |
人と会うのが、おっくうになり、気軽に会話を楽しむ気持ちが薄れています。 些細なことで、ストレスを溜めやすくなっています。 |
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グリーン | この色が 好きなときの心理 |
心が安定し、平和に物事を解決していけるときです。 身体と心のバランスもよく、的確な判断力も、出来るときです。 |
この色が 嫌いなときの心理 |
自己顕示欲が強くなり、周囲との協調性を欠き始めています。 体も疲れやすく、ちょっとしたことでイライラしてしまいます。 |
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ブルー | この色が 好きなときの心理 |
心身が安らいだ状態で、心の傷が癒されていく気持ちがします。 冷静に物事を見つめることが出来、不安はありません。 |
この色が 嫌いなときの心理 |
行動力のない人や、のんびりしている人に、腹を立てやすくなっています。 自分が先頭に立って思い通りに事を運び気たい持ちが強くなっています。 |
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パープル | この色が 好きなときの心理 |
長い間くすぶっていた身体の不調が、遠ざかっていく気がします。 隠し事や、秘密がなくなり、直感も冴えているときです。 |
この色が 嫌いなときの心理 |
夢やロマンを失いかけています。複雑なことや、現実味のない話、芸術を楽しむ気持ちが薄れています。 感覚的な発想を嫌う傾向があります。 |
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ホワイト | この色が 好きなときの心理 |
素直な気持ちで人と接することが出来、なんでも吸収したい気持ちが高まっています。 新しく生まれ変る予感がします。 |
この色が 嫌いなときの心理 |
清らかで、純粋なものに、反発したい気持ちが、起き始めています。 不平不満を溜めやすく、人を羨んだり、妬んだり、ネガティブな感情に支配されがちです。 |
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ブラック | この色が 好きなときの心理 |
保護する気持ちが強まり、神経が過敏になっている人の心を、ケアしたくなります。 どことなく自信が持てるときです。 |
この色が 嫌いなときの心理 |
自信満々な人、迫力のある人を避けようとしています。 自身ありげで、強そうな人に、不満を抱いています。些細なことで、自己嫌悪に陥りやすくなっています。 |
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