一口に、リフォームといっても、例えばリビングの壁紙を、貼りかえるだけの小さな工事から、大胆に間取りを変更していくものまで、実に様々です。
床を、全面的に貼り変えたり、おもいきって壁を取り払って、異空間の遊びを楽しんだり、窓枠などにも、意匠を施すような、大規模な工事まで、そのご要望の巾は広く無限です。
そして、今の住まいに100%満足していると答えられる人は、ごく少数に近いと思います。
住み始めたときは、良かったけど、時間がたつうちに、あれこれと、欠点が目立ち始め、不満を抱えながらも、なかなか、決断に踏み切れない、そんな悩みを抱えている人も多いでしょう。
自分にとって、快適な住まいとは?買い換え、建て替え、それとも、我慢するべきか。
そんな時の、ひとつの手段として、リフォームがあります。予算に合わせて、各御家庭の事情に合わせて、柔軟に対応できるのが、リフォームです。
しかし、どうせやるなら、全面的にと考えていると、新築と比べて、決して安くは上がりません。
今あるものを一度壊して、作り変えるので、作業がひとつ増える形になるからです。
そこで、いったい、リフォームとは、どんな手順で行われているかを、ご紹介していきます。
家族会議 |
●家族会議などを開いて、各々の希望・意見・不満などをを出し合いましょう。 ・リフォームの目的をはっきりさせておきます。 ●リフォームの優先順位を決めましょう。 ・5年先、10年先のことも考えて、ライフサイクルの変化などを頭に入れ、優先順位を決めるのがポイントです。 「絶対やりたい」、「出来ればやりたい」、「どちらかといえばやりたい」といった、3段階に分けておくといいでしょう。 ●予算枠を決めましょう。 ※リフォームは既存の家を壊して作り直す作業ですから、壊してみなければ本当のことはわかりません。 工事費にいくらかかるかも大切ですが、まず、自分たちがリフォームに、どれだけの費用を使えるのか?を決めましょう。 |
業者の比較検討をする |
●ホームページや、雑誌、友人、知人、などから情報収集をし、施工例なども見せてもらうといいでしょう。 ※リフォームの結果は、業者を選んだ段階で決まるとさえいわれています。 施工例が豊富なことや、その業者の得意とする内容についても、違ってきます。 ●リフォーム請負業者の3タイプ @相談・設計・施工をトータルで依頼する(リフォーム業者) A設計を以来、工事は、工務店などへ別途依頼。(設計事務所・工務店) B施工から依頼する。(工務店や大工さん) ●リフォームでも、建築確認は忘れずに行ってください。 ※建築物には、建築基準法という規定があり、管轄の市区町村の建築担当課へ行き、建築確認申請を提出することが義務付けられています。 そのほか各地域の法的規制について、敷地に対する建ぺい率等、増築を計画している場合は、確認が必要です。 |
業者に見積もり依頼 |
●めぼしい業者に、見積もり依頼をします。 ・まずはじめに、施主の家を訪れて、現地調査をします。 ●問題点や要望を伝えます。 ・あらかじめメモなどで、まとめておくといいでしょう。 ・雑誌などからイメージを切り抜いておくと、お互い理解しやすいです。 ・家族構成や年齢、趣味、将来の希望や、予定など、どんどんお話しましょう。 ・恥ずかしがらずに、現状の暮らしぶりを、そのまま見せるといいでしょう。 ●部屋の図面や管理規制などがあれば重宝しますので、提示されるといいでしょう。。 ●目安となる予算を、はっきり伝えます。 ※複数の業者に依頼するときはまったく同じ情報を伝えると、比較検討が明確になります。 |
業者の姿勢を観察 |
●熱意が感じられるかどうかを確認します。 ・譲れない要望が、しっかり盛り込まれているか、手抜きや見落としは無いか、料金とプランのバランスは取れているかなどを、見ていきます。 ・施主側の意思が伝わり、さらに、プロらしい提案が感じられるか。 ●見積もりと提案内容を、じっくり検討し納得できるかを確かめます。 ●人間的にも信頼できるかどうかをみます。 ・どんなに見栄えのする提案を持ってきても、なんとなく人間的に合わない、といった感覚は、非常に重要で、後に意外と大きく影響することがあります。 ピンとこない場合は、早めに断ることをすすめます。 ●正式に契約を取り交わします。 |
詳細な仕様検討 |
業者選びが決定しましたら、納得のいくまでプランを煮詰めます。 ●捨てるものと残すものを、なるべく細かくチェックします。 ●家電製品や電話、パソコンなどの配置、コンセントの位置、照明の種類や位置などを決めます。 ※面倒くさいようですが、ここで手を抜かずに、じっくり話し合っておくことが大事です。 ●料金プランと内容を検討。 ・予算と照らし合わせ、オーバーしていれば、どこで調節するべきか、譲れないものと、ランクを落としてもかまわないものに分けます。 ●工事期間中の仮住まいやスケジュールを相談する。 |
最終的な仕様を決定 |
●業者がまとめてきたプランに、要望がきちんと盛り込まれているかどうか、チェックします。 ・見積書の詳細をチェックする。 ・「一式」や、「別途工事」などの項目は、不明と感じたら、とことん詳細を確認します。 ●予算オーバーの場合どこを削るかを検討します。 ・リフォームの場合は、実際工事が始まってみないと、わからない部分があるので、少し余裕を持たせておいたほうが無難でしょう。 ●「これなら」と納得するまで、不安、不明な点は、全て明確化します。 |
正式契約 |
●契約書の内容を確認する ・口約束はトラブルの元です。必ず、紙に書いて証拠を残しておくことです。 ・工期が遅れた場合の違約金、、支払条件、瑕疵担保期間(かしたんぽきかん・欠陥があった場合にやり直しや補修を請求できる期間)についてきちんと明記してあるかをチェックします。 |
工事の準備 |
●チェックしておいた荷物や家具を整理する。 ・荷物はなるべく工事に関係ない部屋へ移動させておきます。 ※食器や、グラス、小物や割れ物、高価な美術品などは、自分たちでしっかり管理し、事前に別の部屋などへ、保管しておいたほうが良いでしょう。 業者によっては、荷物移動代や、手数料などの名目で、請求が後に追加されることもあります。 ●近隣へ挨拶まわりをしておきます。 ※いざ、工事が始まると、人や車の出入り、資材の搬入など、騒々しくなり、どうしても、ほこりや騒音等で、近隣の人たちに迷惑がかかります。 せっかく家をきれいにしたのに、人間関係が悪くなっては、元も子もありません。 ちょっとした事で、トラブルにならないよう、工事のスケジュールが決まり次第、事前に、近隣への挨拶まわりをしておいたほうが良いでしょう。 |
工事 |
●定期的に現場を訪ね、見学や打ち合わせをする。 ・実際、壊してみて、予想以上に、朽ちれがひどい場合や、カビや、虫食いなど、不測の事態が発生することがあります。 その都度、しっかり説明を聞き、納得した上で、補修や補強工事の段取りをします。費用の面も、明確にしておきます。 ・照明の高さやコンセントの位置など、下地ボードを貼る、前段階で、再確認しておくと良いでしょう。 ●追加や変更をしたい場合は、担当者に、なるべく早く相談します。 ●予定通り工事が進んでいるか、内容や、手直しなどの要望も伝え、工事完了日の確認をしておきます。 |
工事完了・引渡し |
●全ての工事が完了したことを、確認します。 ●工事に関しての説明や、新しい設備を取り付けた場合は、保証書や、取り扱い説明書などを、受け取り大切に保管します。 ●完了したら精算を行い、最終的な金額を出します。 ・不明な点は、明確にし、きちんと話し合って解決しておきます。 ・もし、住んだ後で、気になる点や、具合の悪いところが見つかったら、瑕疵(かし)ということで、一定期間内なら、施工業者に対して、補修や修理の要請が出来ます。 ※業者の瑕疵担保期間を確認しておきましょう。 |
アフターケアー |
●実際に住んでみて、不便な点は無いか、仕上がりが気に入らない、コンセントの位置が違う、傷や、剥がれが見つかった、など、行われた工事に対する苦情を、なるべく早めに業者に伝えます。 事情がわかっている分、話も早いですし、施工した職人さんなどの、手が変わらないのも、安心です。 |
|